作品紹介『雛人形』

◆技法

手刺繍。

綿の布に刺繍しパネルに貼り付けたもの。背面は木製フレーム。

◆サイズ

(縦横)15 cm × 15 cm

(奥行き)2.3 cm

(重さ)48 g

◆説明

雛人形の可愛らしさを表現しました。

伝統的な七段十五人飾りの雛人形です。刺繍糸のカラフルな色合いを楽しんでいただけるようなデザインにしました。お人形ひとりひとりがみんな可愛いのがポイントです。

・一段目 お殿様とお雛様

にっこりと優しく微笑むお顔にしました。

主役なのでお着物は鮮やかな色にしました。

・二段目 三人官女

お姫様のお付きの女性たちです。

お姫様の生活管理をしたり、結婚の証人になったりする、かなりのエリートな方たちだそうです。

左側の官女は提子(お酒を入れた金属の容器)を、真ん中の官女は三方(盃を乗せる台)、右側の官女は長柄銚子(お酒を注ぐための道具)

を持っています。

そんな、しっかりものの三人官女をイメージしました。

真ん中の女官がリーダーだそうなので、より落ち着いた表情にしました。

・三段目 五人囃子(ごにんばやし)

笛や太鼓を持った少年の音楽隊です。

向かって左から、太鼓、大皮、小鼓、笛、歌、を担当しています。

そんな、結婚式を盛り上げてくれる、楽しい五人囃子をイメージしました。

元服前のおっかぱ頭がチャームポイントです。

一番右の子は歌(コーラス)担当なので、お口を大きく開けたお顔にしました。

・四段目 随身(ずいじん)

宮中で警護をする武官たちで、お殿様のボディーガードをしていたそうです。

左の若者、右のお爺さんの二人組で、弓と矢を持っています。

そんな、強くて頼れる随身をイメージしました。

お爺さん武官の白いおひげが可愛くできました。

・五段目 仕丁(しちょう)

宮邸の雑用係の3人組です。

向かって左から、立傘(雨傘)、沓台(靴を置く台)、台笠(日傘)を持っています。

またそれぞれ、笑った顔、泣いた顔、怒った顔をしています。

そんな、表情豊かで親しみやすい仕丁たちをイメージしました。

仕丁の左右には橘と桜の木を飾っています。

・六段目 雛道具(嫁入り道具)

位の高い武家で使われていたものだそうです。

向かって左から、箪笥(たんす)、長持と挟箱(外出時に衣服を入れる箱)、鏡台(ドレッサー)、針箱(お裁縫の道具箱)

、衣裳袋、火鉢(ひばち)、台子(茶の湯に使う道具を置く棚)です。

柔らかい色合いになるように、ひとつひとつの道具を丁寧に刺繍しました。

・七段目 お駕籠(おかご)、重箱、御所車

お駕籠は貴族が移動する際の乗り物、重箱は料理を入れる箱、御所車は牛に引かせる乗り物です。

きれいな朱色のリボンをそれぞれに付けてみました。

他にも、お雛様とお内裏様の間の桃の花、両側のぼんぼり、高杯(ピンクと白のお餅を乗せた器)、菱餅(緑、白、ピンクのお餅)など、

ひとつひとつ可愛くしました。

細かい部分までご覧いただければ嬉しいです。

手刺繍作家もりえりこ

刺繍作家もりえりこのサイトです。 手刺繍によるアート作品を制作。お仕事のご依頼も受け付けております。

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